アンパンマンの話
友達がツイッターでアンパンマンに言及していたので思い出していたこと。
アンパンマンマーチとアンパンマンたいそうの歌詞は、心を抉ってくる。
ググったりして歌詞をとりあえず見て欲しい。
「何のために生まれて 何をして喜ぶ 分からないなんて そんなのは嫌だ」
と嫌に哲学的に始まる。
そこから先は非常に平易な歌詞だが。
「たとえ 胸の傷が痛んでも」
「愛と勇気だけが友達さ」
「いけ みんなの夢守るため」
簡単な言葉なのに、深い利他の心が描かれている。
そしていつも私が泣けてくるのは、アンパンマンたいそうで「アンパンマンは君さ」と言われるからなのである。
これは歌詞を見る全ての人に向けられている。
アンパンマンという、愛と勇気のシンボルであり、自分を犠牲にしてまでも他者を助けるどこまでも強い存在が、「君」であると言ってくる。
そんなの重いよ。
「もし自信をなくしてくじけそうになったら いいことだけ いいことだけ思い出せ」
鬱で沈み込んでいる時などにこのフレーズが過ぎると、「いいことだけ思い出せ」と言われているのに、辛いことばかり思い出して泣いてしまう。
こんなことができるのはアンパンマンほどの強さを持った人間だけなのかもしれない。
「アンパンマンは君さ」
それは、仏性が我々の中にあるということに似ているように思う。