くうきあなのはなし

愛は孤独を救わない

イッツアスモールワールド、医学部

大学受験の際、私は総合大学を希望したが結局単科の医学部にいる。

総合大学なら世間も広かろうと思って希望していた。

 

だが蓋をあけてみれば総合大学でも単科でもあまり変わりはなかった。

医学部は大学の中で孤立している。

六年制というところや、医学部の部活があるせいであったり、専門科目に入ってからの交流のなさなどが原因なのだろうか。総合大学での事情は正直分からないが。

 

その為に医学部の世間は狭い。

同門を重んじる背景もあり結束も強い。

 

だが、だからこそ学生の世話をよくやいてくれる。

うちの大学の学生課は学生それぞれのことをとてもよく把握してくれている。

学生部長や教授陣なども色んなことを把握している。

 

学ぶ内容は専門的なそれだが、高校のような温かい眼差しで大人から見てもらえているのだ。

非常にありがたいことだと私は思う。

 

ではスモールワールドだからといってスモールな人間、医者になるかと言えばそうではないと思っている。

 

自分の運命を与えられた場所のせいにして嘆くのは容易である。

一歩を踏み出せさえすれば色んな関わりが持てるし、貴重な経験も待っている。

 

医師の人間性の未熟さを大学受験や医学部というスモールワールドのせいにして批判するのはお門違いである。

そいつの人間性が未熟なのは、場所のせいではなく、ただただ本人のせいである。