くうきあなのはなし

愛は孤独を救わない

おじいちゃんの和やか心霊体験

祖母の家に、私が荒んでた頃、心配したのか、死んだ祖父が「出た」ことがある。

 

障子に祖父の影が映ったり、仏壇の写真を撮れば光球が入ったり、私が家出した時は、ドアを開けたりした。

という、奇妙な体験をした。

 

それ以外の時に幽霊さんはみたことがないけれど、この経験から私は、ああきっと幽霊っているんだろーなと思っている。

 

でも、おじいちゃんだったから別に怖くはなかった。

守るために出て来てくれたのだと思う。

 

私は祖父母たちのお葬式であまり泣かなかったためか、自分の中で別離が上手くできていなくて、たまに父方の祖母のことなど思い出しては、ああ貴女が生きていてくれたらとポロポロ泣いてしまう時がある。

死んでしまったことを今更実感する。

 

死んでしまうと、もう二度と会えない。

 

でも、別に見守っていてくれているなら悪くないし、となると私がいつか真っ当に生きて真っ当に死んだならばまた会えるのではないかと思っている。

(私のベースには真言宗への信心がある)

 

ただ、一番気になっているのは恋人とのセックスの時とかは見ないでねと思っている。

その辺幽霊たちはどう空気を読んでいるんだろうか。