くうきあなのはなし

愛は孤独を救わない

池上永一の本

エンタメ作家で一番好きなのが池上永一

 

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)

 

 まずこの本、シャングリ・ラから入りました。

アニメ雑誌NewTypeに連載されていた作品で、池上先生曰く「ガンダムの付録とも戦わないといけなかった作品」です。

そんだけ気合入ってるからこそ、めちゃめちゃスピード感があって、どこまでも走り抜けて行く。

果てしなく風呂敷を広げるんですけど、見事に着地する。

これは池上永一のどの本にも言えることだけれど、その着地の見事さが魅力。

 

とりあえずおもろいかどうか知りたいという人にはこれ

 

やどかりとペットボトル (角川文庫)

やどかりとペットボトル (角川文庫)

 

 やどかりとペットボトル

エッセイですが気楽に読めてかつ、どんだけこのお方がクレイジーか伝わる(笑)

 

池上先生の作品中最も泣かされたのはこれ

 

夏化粧 (角川文庫)

夏化粧 (角川文庫)

 

 

沖縄出身の作家として、沖縄を舞台にオキナワン・ファンタジーが作風だった彼ですけれど、それを東京に舞台を移したのが、シャングリ・ラです。

沖縄だから面白いわけじゃない、この作家が面白いんだ、と痛感させられます。

 

沖縄が舞台で随一の面白さは今の所これ。いや、レキオスも捨てがたいけど・・・

レキオスはSF、テンペストは歴史物語風。

 

テンペスト  上 若夏の巻

テンペスト 上 若夏の巻

 

 流行りの韓流もこれの設定パクってます。

一人の女性の一生から琉球王国を描く一冊。

ラストの一文、「沖縄県となった」の文章には鳥肌が立ちます。

聞得大君が飛び込んだ海から打ち寄せる波の音が聞こえてくるような気がする。

 

もう少しおとなしめに書いてた頃の良作が、直木賞ノミネートもされてたこの本

 

風車祭 上 (角川文庫)

風車祭 上 (角川文庫)

 

 素直にgood

 

沖縄の離島を訪れるという方がいたらぜひ読んでいただきたいのが、離島をテーマに短編集となったこの本

 

統ばる島 (角川文庫)

統ばる島 (角川文庫)

 

 歴史の勉強にもなります

 

池上永一がきっかけで私は沖縄の文化や風習に興味を持つようになって、日本(本土)にはない、中国や韓国、日本の文化、さらにはアメリカまでごちゃ混ぜになった独特の感覚に魅了されています。