くうきあなのはなし

愛は孤独を救わない

クラウドソーシングってどうなのという話

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私は個人契約の家庭教師アルバイトをしている身ですが、この業界?の悪いところは受験が終わる時期にフリーになってしまうということ。

学生としてはやっぱり定期的にお金が欲しいし、そうするとその空いた時間に飲食店とかでバイトしたいけれど、普通はもっと長期間の契約が求められるから、採用されにくい。

 

クラウドソーシング 批判」で検索すると、闇とか色んな言葉が出てくる。

Welqが炎上した時、私はちょうどそういう記事をまとめる仕事をしていた。医学生であるということが良いアピールになるので、採用されやすかった。

だから、炎上の裏側で「そりゃそうやわな」と思っていた。

 

安い単価で適当にSEO知識合わせて文章を大量生産し稼いでいて、そのキーワードというのも「疑似科学も大概にしなよ」と思うレベルのものも目撃していた。

今はその反省から専門家がチェックを入れるなどの介入がなされている「よう」ではあるが、本当に本当の真実を知りたい、と思うなら、そう言ったまとめ系サイトは信用できるとは言えない、と思う。

 

ただ、そういう「闇」の指摘の中でも、我が家にはクラウドソーシングはとても良かった。

母はタイピングが苦手なので、長文のライティングはしていなかったけれど、「タスク」という、何かの体験談などを書いて500円などのをコツコツやって、一万円ほどになっていた。

で一方、私はというと、医学生という立場を活用して、専門知識ありと判断していただき、文字単価がクラウドソーシングの中ではかなり高い部類のライティングをさせてもらえたので、めちゃくちゃ稼いだ。

 

5000文字などの記事は正直難しかったけれど、例えばHIVについて書いてくださいと言われれば、HIVにかかったかもしれないと不安に思う人がどんな情報を求めているだろうか、どうすれば検査、治療、予防につながるだろうか、と自分なりに親身になり書いた。

そういう中で、知らなかった疾患について深い勉強をすることもできたし、図表を作ることも求められたので、医学的専門知識を持たない検索者に分かりやすく、というスキルも身につけられたと思う。

もちろん、このライティングはしかるべきところを通して頼めば、もっと高額なのだろうとは思う。「自分を安売りした」ことは事実だ。

 

それでも、何よりも助かったのは、私の「病気」から来る。

自宅でできる仕事は、出かけるという身体的疲労が伴わない時点で体に優しい。

納期は守らなければいけないけれど、体調不良の日はやらなくても大丈夫。

書くのは得意だったから、パソコンに向かうのはさして苦にならず、体調不良でドタキャンしてしまう心配もなく、本当に助けられた。

だから、ランサーズとクラウドワークスには感謝している。

 

今もこまめにちまちまやっていて、2000文字くらいなら30分あれば書けて1000円いただけるので、時給にするとなかなか良い塩梅。

自分のような病気を持った人間にはとても向いている。

 

そういう意味で、確かにクラウドソーシングは「働き方革命」という企業的タテマエを実践できているし素晴らしい。

問題提起としては、やはり「技術の安売り問題」だろうか。

いろんなものを作り上げる上で、予算をかけたくないのは都合わかるが、個々人が持っているスキルの専門性をもっと尊重した形態であるべきだろうと思う。

そうしなければ、出来るもののクオリティも下がって行ってしまうのだから。